中国帰国者と在日中国人は日本における対中友好促進の重要な担い手であります。私は長年、日中関係研究に従事し、2022年の再来日以降、本格的な聞き取り調査を開始し、約3年間で延べ250名以上の証言を集め、ライフストーリーや体験を記録してきました。

 戦後80周年を迎えた現在、中国帰国者の高齢化は急激に進んでおり、彼らの経験を記録整理することは急務です。彼らの証言から、戦争の残虐さ、一般市民こそ最大の被害者であることを思い知らされました。戦争に対しての社会の反応は、一国が過去の事柄をどう認識し、歴史とどう向き合うかを映す指標となり、同時に平和の構築にもつながると考えます。

 こうした背景を受け、20258月、「中国残留邦人在日華人研究所」が設立されました。弊所は一般社団法人として学術研究の成果を発信するとともに、「平和」と「友好交流」をテーマに社会啓発や教育活動を展開してまいります。

 これまで、8月に大田区立蒲田図書館との共催で特別展示と公開講座を実施し、現在は残留孤児国家賠償訴訟関連文献の翻訳、出版を進めております。

 今後の活動としては残留邦人の取材、学術書の刊行、学術シンポジウム、展示や講演の開催、青年交流等を予定しております。平和理念の普及と日中友好の進化に尽力し、持続可能な社会の構築に貢献してまいります。

 皆様におかれましては本研究所の活動に、ご関心をお寄せ頂き、ご支援を賜れば幸いです。

 何卒、よろしくお願い申し上げます。

 崔 学森

 2025年8月吉日